2016/02/24

学校法人における預り金について

 今回は、学校法人における預り金について検討しましょう。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 昨年、大阪府内の学校法人において、教育研究に直接必要な経費として保護者から徴収した模擬試験の受験料や教材料等について、学校法人の規定に反して学校法人会計の簿外で経理するなど、不適切な会計処理を行っていたことが明らかになりました。このため、文部科学省では、所轄の各学校法人理事長宛てに、「学校法人における寄付金等及び教材料等の取扱いの適正確保について」(平成27年3月31日 高私参第9号文部科学省高等教育局私学部参事官通知 以下「通知」といいます。)を発出しました。また、各都道府県知事からも所轄の各学校法人あてに同様の通知を行っています。


2016/02/17

ソフトウェアに関する会計処理について

 今回は、学校法人におけるソフトウェアに関する会計処理について検討しましょう。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 学校法人会計におけるソフトウェアの会計処理については、従来、経費として処理されてきたところですが、近年、学校法人の教育研究活動や管理運営業務において、ソフトウェアの果たす役割が重要性を増していることを踏まえ、また、ソフトウェアがファイナンス・リース取引の対象となる場合の会計処理について、「リース取引に関する会計処理について」(通知)(平成20年9月11日 20高私参第2号)との整合性を確保するため、ソフトウェアに関する会計処理の取扱いが統一されています(ソフトウェアに関する会計処理について(通知) 平成20年9月11日 20高私参第3号 以下通知といいます。)。

2016/02/10

リース取引について

 今回は、学校法人におけるリース取引について検討しましょう。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 学校法人のリース取引については、教育研究用の機器備品をはじめ、スクールバス等各種資産に範囲が広がるとともに、取引量も年々増加する傾向にあります。また、企業会計基準の改正の背景となったリース取引に係る経済的実態を的確に計算書類に反映させる要請等については、学校法人会計に関しても同様と考えられます。このため、学校法人会計においても、ファイナンス・リース取引については、一定の場合を除き、通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理を行うこととし、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を廃止する等、リース取引に関する会計処理について、その取扱いの統一を図っています(リース取引に関する会計処理について(通知) 平成20年9月11日 20高私参第2号)。

2016/02/03

実地棚卸について

 今回は、学校法人における実地棚卸について検討しましょう。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 学校法人では、学生生徒等に対する教育サービスの一環として購買部等で筆記用具やノート等の文房具、制服・ブラウス等の衣料を販売している場合があります。「小規模法人における会計処理等の簡略化について(報告)」について(通知)(文管振第87号 昭和49年3月29日)によれば、都道府県知事所轄の学校法人においては、その事務体制等の実態にかんがみ、学校法人会計基準の要請する基本的事項を逸脱しない範囲内において、「販売用文房具、制服等の購入支出については、当該物品を購入した会計年度の消費支出として処理することができる。ただし、会計年度末において当該物品の有高が多額である場合には、当該有高を消費支出とすることなく、流動資産として貸借対照表に計上処理しなければならない。」とされています。
この点、「多額である場合」とは、具体的にどのような場合であるのか通知では明らかにされていません。多額の概念は各学校法人の規模によって様々な解釈があると考えられますが、例えば流動資産の1/100を超える場合や会計年度末において販売用品の総有高が100万円を超える場合には、「多額である場合」と判断しても良いでしょう。なお、最終的には会計監査を担当する公認会計士等と相談してください。