2016/08/31

基本金について5

 前回は、第2号基本金について、その概要を解説しました。第2号基本金は、第1号基本金の先行組入れとして、取得年度に先行して年次的、段階的に基本金の組入れを行うことにより基本金の組入れの平準化を図ること、また、必要な資金をあらかじめ確保しておくことを目的に設定される基本金であることがお分かり頂けたと思います。それでは、今週は第3号基本金について解説します。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 第3号基本金の組入れ対象資産は、学校法人会計基準(以下、基準といいます。)第30条第1項第3号に以下のとおり定められています。

第30条第1項第3号 基金として継続的に保持し、かつ、運用する金銭その他の資産の額

2016/08/24

基本金について 4

 前回は、第1号基本金について、その概要を解説しました。第1号基本金は、他の基本金に比べ論点も多く、1回で完全に理解することは難しい科目ではありますが、まずは要組入高や組入高、未組入高など大まかな概念をご理解頂けたのではないでしょうか。今週は第2号基本金について解説します。第2号基本金は、第1号基本金の先行組入れとして、第1号基本金と密接に関連していますので、第1号基本金の組入高とあわせて理解することが重要です。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 第2号基本金の組入れ対象資産は、学校法人会計基準(以下、基準といいます。)第30条第1項第2号に以下のとおり定められています。

2016/08/17

基本金について 3

 前回までは基本金の全体像を理解して頂くために、2回にわたって基本金の概要と意義について解説しました。基本金制度は、学校法人がそれぞれの建学の精神にのっとって、教育研究活動を行うために必要な資産を継続的に保有し、維持し続けることを担保するために重要な制度です。   
 基本金に組み入れられる金額は、学校法人会計基準(以下、基準といいます。)第30条第1項第1号から第4号までに定められていますが、これを一般に基本金対象資産と呼んでいます。また、基準第30条第1項第1号の規定によって組み入れられた基本金を第1号基本金といい、以下同様に第2号基本金、第3号基本金、第4号基本金といいます。基本金は、基本金組入対象資産の額を会計上で組み入れたものに過ぎず、私立学校法施行規則における基本財産と異なり、資産自体を指すものではありません。いわば、基本金に組み入れられた金額は、学校法人が最低限保有していなければならない財産の額を示しているといえるでしょう。

2016/08/10

基本金について 2

 先週は学校法人会計における基本金について、企業会計の資本金や社会福祉法人会計の基本金と比較しながら、その概要を解説しました。今週は、学校法人会計における基本金について、その意義について解説しましょう。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。

 学校法人会計における基本金は、以下のとおり、学校法人会計基準(以下、「基準」といいます。)第29条に規定されていることは先週説明しました。

第29条 学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持すべきものとして、その事業活動収入のうちから組み入れた金額を基本金とする。

2016/08/03

基本金について 1

 今月から2か月にわたり基本金について解説します。基本金は、学校法人会計において最も特徴的な科目であり、また、最も理解しづらい科目でもあります。今回は、この難解と言われる基本金について、平易に、かつ、多くの方々が疑問に思っている点に対する回答を含めて、全9回にわたって解説したいと思います。なお、文中意見にわたる部分は筆者の私見であることをお断りしておきます。