2017/06/28

判例紹介「固定資産税等賦課処分の取消請求事件」

 今回は固定資産税について掲載しますが、内容は固定資産税関係の判例紹介です。
学校法人が、病院建築中の土地に対して固定資産税を賦課されたことにより、これを違法としてその取消を求めた事案です。
               固定資産税等賦課処分の取消請求事件」
                          判決(平成25年2月6日 東京地方裁判所)
                          平成24年(行ウ)第426号


 1. 事案の概要
 学校法人がその保有する土地にたいして、港都税事務所長から固定資産税等の賦課決定処分(課税処分された税額は、固定資産税4,768万円、都市計画税1,021万円)を受けたが、学校法人は、所有する土地は固定資産税の非課税対象を規定する地方税法348条2項の9号にいう「直接に教育の用に供する固定資産」又は12号にいう「学術研究のため直接その研究の用に供する固定資産」に該当し、固定資産の課税処分は違法であるとして、その取消を求めた事案である。

2017/06/21

源泉所得税の具体的事例 3

今週も引き続き源泉所得税の具体的事例について解説します。


Q - 非課税所得とされる学資金
平成28年度税制改正で、非課税所得とされる学資金の摘要範囲について改正されたと聞きました。具体的に、どのような改正が行われたのでしょうか?

A-
1.従前の規定

 所得税法第9条(非課税所得)第1項第15号において、「学資に充てるため給付される金品(学資金)及び扶養義務者相互間において扶養義務を履行するため給付される金品(民法に基づく扶養料)については、非課税とする」旨が定められています。
  ただし、「給与その他対価の性質を有する学資金は、非課税とせず課税する」こととし、非課税と   される学資金の範囲から除外され、課税対象となっていました。

2.改正の概要

 学資に充てるため給付される金品(以下「学資金」といいます。)については、学術奨励の観点から、従前より非課税とされています。ただし、給与をはじめとして対価の性質を有するものは「非課税とされる学資金の範囲」から除外され、従前から課税の対象とされていました

 平成28年度税制改正では「非課税とされる学資金の範囲」が改正され、平成28年4月1日以後に給与所得者が使用者から受けるもので、通常の給与に加算して受ける学資金が新たに非課税とされることとなりました。

2017/06/14

源泉所得税の具体的事例 2


今週も引き続き源泉所得税の具体的事例について解説します。

Q - 学校法人の教員が他の団体から研究助成金を受け取った場合の課税関係

    当学園の教員は、外部の公益財団法人が公募する研究助成に応募し、審査の結果、助成金
  の交付を受けることとなりました。この助成金を受け取った場合には、所得税は非課税とされる
  のでしょうか?あるいは課税されるのでしょうか?

    また、課税される場合には、源泉所得税が徴収されるのでしょうか?あるいは、自ら税務署
   へ確定申告書を提出する必要があるのでしょうか?
A -
1.学術奨励金に関する所得税の課税の有無
 
    教員や学生が行う学術に関する研究を奨励する目的で交付される学術奨励金については、
  所得税法第9条(非課税所得)に規定されているものは非課税となりますが、この規定に該当し
  ないものは課税の対象となります。 

2017/06/07

源泉所得税の具体的事例 1


 6月の学校会計のチカラは、源泉所得税と固定資産税について解説します。まずは今週から3回にわたり、学校法人で想定される源泉所得税の具体的事例をご紹介します。少しでも皆様の実務に役立てば幸いです。


- 教職員等の発明・考案に対して支給する報償金

 当学園では、教職員が職務上有益な発明・考案等を行った場合には、学園規程により、当学園の資金、施設又は設備等を用いて行った職務発明に関する特許等を受ける権利及びこれに基づき取得された特許権等は、原則として学園に帰属(発明・考案者から学園が権利を承継)することとしています。 

 しかし、その発明・考案者に報償金等を支払う制度はありません。そこで、今後は職務上の発明・考案等に対する報償金制度を設けて、金銭を支給することを検討しています。この場合に、課税の問題は生じるのでしょうか?

 A- 

1.課税関係の概要

 所得税基本通達23~35共-1(使用人等の発明等に係る報償金等)では、業務上有益な発明、考案等をした役員又は使用人が使用者から支払いを受ける報償金、表彰金、賞金等に関する税務上の取扱いを明らかにしています。